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プロフィール
HN:
りんでぃ
HP:
性別:
女性
職業:
スウィング ダンス インストラクター
自己紹介:
 東京でスウィングダンスのインストラクターとしてレッスンやイベントを開催していました。2012年、結婚の為ボストン郊外のNorth Shore へ世界一臆病な黒猫 ミキティと共に移住。

 ここではアメリカでの生活、ダンス事情、ミキティの様子、ふと思ったことなどを綴っていきます。
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今日は、母が日本から送ってくれた手作りカレーセットで、キーマカレーをつくりました。
前にもケララカレーを載せましたが、これもお気に入りのカレーセットです。









久しぶりのキーマカレーは美味しかったです♪


そして、相方がお昼のお弁当用デザートして持っていける様に、ジンジャーブレッドも作りました。
作ったと言っても、ジンジャーブレッド ミックスを買ったので、混ぜて焼くだけですが。(笑)









 
これだけでも十分甘かったのに、上図のパッケージの絵によるとアメリカ人はこれに生クリームやらキャラメルやら(きっと、粉砂糖やチョコレートも)をかけるらしい。恐るべし、アメリカ人っ!!

洋菓子よりも和菓子派、例え洋菓子でもケーキ類よりもチップス派の私は、1回の消費量が薄めの一切れで十分。
日本生活が長かった相方は、薄めの二、三切れくらい。もちろん、上には何もかけません。
さすが、世界を誇る○満大国なだけの理由がありますね~。




 
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明後日の月曜日から、海軍に入隊する相方の甥っ子。
今日は、その頑張れ会 兼 お別れパーティーがありました。

親戚や近所の人、彼の友人が集まる中、家族と離れ、明日から厳しい訓練と環境に身を置く本人は緊張した面向きでした。
相方いわく海軍では、
1. その人の性格、考え方、家族、教養などをこてんこてんに貶(けな)し、その人の人格自体を一度壊す
2. そして何もなくなった、その後に新たな人格を作り上げる
そうです。

こういう風に説明すると、その人の全てが変わり、入隊後には全く違う人間になるという風に聞こえますが(私もそういう事だと思った)、本当の意味は、物事に対する固定概念を捨て、不必要なプライドやエゴをなくし、いざという時(いわゆる戦場)に冷静で正しい判断を下せるようにするためだそうです。
これが、よく映画で見る「お前は虫けら以下だ!ここにいる資格はない、やめちまえ!」とかいうのがあるんですね。

そんなのにへこたれず、頑張ってほしいものです。



感謝祭の翌日である今日は、デパート等が大セールになる祝日 「Black Fridayブラック・フライデー)」です。
感謝祭の翌日は寝坊する人が多く、そして感謝祭に家族と過ごす為に帰郷する人もいたりと、その為にこの金曜日は祝日になったと言うた~んなる都市伝説(私は本当だと思いますが)があります。 そして、この三連休にデパート軍団が乗っかり、大セールの日になったという話を聞いたことがあります。もちろん、何の根拠もない噂ですが。

何でも七面鳥に含まれるトリプトファンという成分が脳内でセロトニンに変わり、これが眠気を誘うそうです。そして、これは上記の噂話とは違い、化学的に証明されているそう。
もちろん、感謝祭の夜にはお腹いっぱい食べて、お酒もいっぱい飲んだから寝坊する、、、 という事実も決して無視できないとは思いますが。

きっと
1.感謝祭の週末には親戚中が集まる → おじいちゃんやおばあちゃんは、遠くから来た孫におもちゃを買ってあげる
2.セロトニンは”幸せホルモン”とも呼ばれ、セロトニンが増えると安らぎや幸せを感じる物質だそう。ハッピーになる → お財布のヒモが緩くなる
という事も考えたのかどうかは分かりませんが、とにかくこのブラック・フライデー作戦は成功です。結構安くなるらしく、本当に多くの人が買い物をしています。

懐が寂しい私達は、、、 家の中でまったりしていました。(笑)




今日は、Thanksgiving Day(サンクス ギビング・デイ)の日。いわゆる「感謝祭」で、神への収穫の感謝を表す日です。
今回は写真が沢山あるので、長い長ーい説明はやめておきます。^^

伝統的には、家族や親戚一同が集まり、スタッフィング(stuffing)と呼ばれるパンを角切りにした”詰め物”をお腹に詰めた七面鳥をオーブンで何時間もかけて焼いたものに、肉汁から作ったグレービーソ-スクランベリーソースをかけてを食べます。そして、添え物としてマッシュドポテト、デザートにはアップルパイやパンプキンパイ。
うーん、これを聞くと美味しそうではありますが、高カロリーで野菜が殆どない、、、。だからアメリカ人は、、、 なんですよね。(笑)

相方家族と言えば、、、
相方兄の家で、恒例のブラジリアンパーティーです。ゆっくりと家族だけで日頃の感謝をしながら食事をしたい相方両親は、最後にはダンスパーティーと化するお兄さん家パーティーには行きたくないと言い、自分たちの家で別にサンクスギビングの食事をすると言います。
さあ、困った私達。相方兄家パーティーに行けば相方両親が拗ねてしまい(笑)、相方両親の家で食事をすれば相方兄から「そんなに家に来たくないのか!」怒られて(苦笑)しまいます。

ということで、自分達だけでプチ感謝祭をすることにしました。
七面鳥を1匹買ってしまうと二人ではかない大きいので、普通に鶏の胸肉を買い、スタッフィングを詰めました。




これは相方の仕事




もちろん肉が小さすぎて、スタッフイングが溢れ出てます




野菜も欲しい私達








でも出来上がりは美味しかったです♪








これがパッケージの側面



これが裏面

スタッフィングの基本のつくり方と、鶏肉(七面鳥)の詰めるレシピアレンジが載っているのですが、どれが基本のつくり方なのか分からない!数分間、パーッケージをにらめっこする私。
このパッケージは側面に書いてある作り方が基本で、分からないと言ってもそれほど分かりづらいと言う訳ではなかったのですが、中にはアメリカ人の相方が見ても「んんっ!?なにこれ」というものがあるようです。
 
七面鳥にかけるクランベリーソースは、クランベリーの実から煮詰めると時間がかかるのと、少量だけというのはできないので、缶詰を買いました。
缶を開けると、プルプルっとこ~んなものが出てきました。 はっきり言って、気持ち悪い、、、。 味も缶詰のソース!という感じで、決しておいしいとは言えなかったです。(笑)








 
相方は、今週の日曜日も仕事です。 昨日は友人宅へ招待されたので働かなかったのですが、家でゆっくりしていたわけではありません。

ここ最近は毎週末も働き、何もなく家でリラックスできた日は何か月も前のことです。
日本人が働き過ぎと言いますが、ここには働き過ぎのアメリカ人が一人います、、、。




今日は友人の家に義招待を受けて、手巻き寿司パーティーでした♪
彼女宅の近所にあるイタリア人の魚屋さんに新鮮なお魚が置いてあるらしく、そこでお寿司用の魚も調達しているそうです。

これがまた美味しかった!!
アメリカだからアメリカ風のお寿司かと思ったら、ちゃんとした日本の手巻き寿司。(彼女は日本人だから当たり前ですが、、、)
以前に彼女が電話で話していたのですが、それでも私も相方も、まさか本当にアメリカで日本の手巻きずしが食べれるとは思わず、食べる前から胸がいっぱいになりあんまり食べれなかったです、、、。(泣) しかも写真を撮ることさえ忘れ、、、。

しかし、彼女の可愛い娘さんが踊ることが大好きで、相方と踊っているところを撮ってきました。
まだ1歳半にも拘らず、このノリ。私達の友人であるこの赤ちゃんのお母さんもダンサーなので、血筋ですね。さすがです。
それにしても可愛い♡



逃げようとしてるわけじゃありません(笑)




一緒に、楽しそうに踊ってるんです


6f41574a.jpeg
相方が一人で踊っていても、ガン見
「ガン見」っていう言葉が古いか、、、
 



そして今日は、5月初旬に注文して、3か月かかると言われたお皿が、6か月後の今日、やっと、やっと届きました!
作っている工程を写真に撮って送ってくれるという話だったのですが全く連絡がなく、相方が連絡をすると「工場が火事にあいすぐに作ることができなかった。連絡しようとしたが、連絡先を書いた用紙をなくしてしまった」と言われ、「これから急いで作るから、待っててくれ」と言われてからも、全く連絡がなく、、、。

注文時に全額を支払ってしまってしまったし、やっと出来上がったと連絡が来て届けてくれる”ハズ”の日に現れなく待ちぼうけをくらってしまい、もう完全にあきらめていた私達。
でもやっと、やっと手元に届きました。
良かった~。






 

実際に手元に届いてみると、、、 あれっ???
見本の大きさと違くない? もっと小さいお皿かと思ったけど??
でも良いんです。デザインは二人とも気に入っているし、手元に届いただけでも奇跡です。

和食器が好きな私達は、満足です♪




今日は、先日完成した南カリフォルニアの友人へのウェディングドールと、日本とベルリンの友人への誕生日プレゼントを送りました。

ウェディングドールの花婿の眼鏡は、直ぐに曲がってしまうので人形に接着せず小さなジップロックのバックに入れて、輸送の際の衝撃を緩和するピーナッツ型のパッキング用スポンジフォームをたくさん入れて送りました。



これが、そのピーナッツ


そのスポンジみたいなやつはとても軽く、ミキティがくしゃみをしただけでも、ふわっと動きます。
 

それが楽しいらしく、ミキティはダーッと走ってきて”わざと”ピーナッツフォームをふわっと空中に浮かせて、それをパクッ、パクッと追いかけたりして一人で遊んでます。 ミキティはきっと6歳くらい(元野良猫だったので不明)だと思いますが、子供と一緒。可愛い~♡



9月にLAに行ったとき、お世話になった友人の為にウェディングドールを作りました♪



眼鏡ありバージョン
IMG_1611.JPG


IMG_1608.JPG











眼鏡なしバージョン

 

喜んでもらえると良いな~。




 
今日は、フェイスブックで「いただきます」という言葉について、とても素敵な記事を読みました。
ご本人の了解が得られたので、転載させていただきます。
ちょっと長めですが、本当に良いお話なので、ぜひ頑張って読んでください。

↓ ↓ ↓ ↓ ↓


【いのちをいただく】

「いただきます」って、日本ならではの言葉なんだそうです。

だから、この言葉を知らない外国の人は、
「いただきますって、何ですか?」
「それは、神に対する祈りですか?」 と聞いてきます。

もしもですよ、みなさんが子どもたちに、
「なんで食べる前に『いただきます』 って言わなきゃいけないの?」って聞かれたとしたら、 どう答えますか?

たぶんですね、みなさんは、
「それはね、命をいただく動植物、食料を生産してくれた人、そして調理してくれた人に感謝するためなんだよ」
って答えるんじゃないかな思うんですけど、子どもたちにその話をして、はたしてどれくらいの子どもたちがから納得するでしょうか?

よく考えてみるとですよ、子どもたちはおそらく似たようなことを 何回も聞いているはずなんです。
でも、残念ながら、それが多くの子どもたちの心に響いていないのが現状ではないでしょうか?

それどころか、給食指導の時間にですよ、
「ちゃんと、いただきますを言わんね!」
「ごちそうさまは?」
「はい、合掌していない人がいるからやり直し!」
なんて、つい言ってしまうことってありますよね?

中学2年生の理科で、「動物の生活と種類」という単元がありまして、その中で動物と植物の違いについて学習します。

動物と植物の一番の違いは何か?

それはですね、
「動物は、食べるために動かなければならない。 植物は、食べる必要がないので動かなくていい」 です。
植物は動けない、じゃないんです。動かなくていいんです。
なぜか?

生きていくための栄養を、自分の力で作り出すことができるからです。私たち動物にはそれができません。
だから、どうしても他の生き物を「食べる」必要がある。

動物だろうが植物だろうが、どんな生き物であっても、自分の命の限り精いっぱい生き続けたい、そう願って生きているんだと私は思います。

私たち動物は、そんな他の生き物の「いのち」を奪わなければ、一時も生きていくことができない、悲しい宿命を背負った生き物なんです。

食を考えることは、命について考えることです。

このことを、どうやって子どもの心に響かせるのか、そして、どうやって子どもの心に火を灯していくのか、それが、きっとプロとしての教師の仕事なんだろうと思うんです。

一つは、九州大学大学院助教授の佐藤剛史先生が書いた、「自炊男子~ 『人生で大切なこと』が見つかる物語」の中に出てくるお話です。

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「いただきます」「ごちそうさま」を、なぜ言わなければならないか分かりますか?

「いただきます」の意味の一つは、「作ってくれた人の命をいただく」ということです。

命とは時間です。
ある人が80歳で亡くなったとしましょう。ということは、80年間という時間がその人の命だということです。

今朝、みなさんのお母さんは、30分かけて朝ご飯を作りました。今日の夕食、お母さんは、1時間かけて夕ご飯を作ります。その朝ご飯にはお母さんの30分ぶんの命、夕ご飯には1時間分の命が込められているのです。

みなさんが生まれてから今日までの間、お母さん、お父さんは、自分の命の時間を使って、みなさんを食べさせてきたのです。そして、これから親元を離れるまで、ずっとみなさんは、お母さん、お父さんの命の時間を食べていくわけです。

「いただきます」の意味の一つは、「作ってくれた人の命をいただく」ということです。
食べ物を粗末にすることは、作ってくれた人の命を粗末にすることです。

心を込めて、「いただきます」 「ごちそうさま」 を言いましょう。
食べ物を作ってくれた人に、感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。

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そしてもう一つは、内田産婦人科医院の内田美智子先生が書いた、「いのちをいただく」という絵本のもとになったお話です。

この絵本、クラスの子どもたちや、ご自分のお子さんにぜひ読み聞かせてあげてほしい、そんな願いを込めてご紹介しますね。

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坂本さんは、食肉加工センターに勤めています。
牛を殺して、お肉にする仕事です。

坂本さんはこの仕事がずっといやでした。

牛を殺す人がいなければ、牛の肉はだれも食べられません。だから、大切な仕事だということは分かっています。
でも、殺される牛と目が合うたびに、仕事がいやになるのです。

「いつかやめよう、いつかやめよう」と思いながら、仕事をしていました。

坂本さんの子どもは、小学3年生です。しのぶ君という男の子です。

ある日、小学校から授業参観のお知らせがありました。
これまでは、しのぶ君のお母さんが行っていたのですが、その日は用事があってどうしても行けませんでした。そこで、坂本さんが授業参観に行くことになりました。

いよいよ、参観日がやってきました。
「しのぶは、ちゃんと手を挙げて発表できるやろうか?」
坂本さんは、期待と少しの心配を抱きながら、小学校の門をくぐりました。

授業参観は、社会科の「いろんな仕事」という授業でした。
先生が子どもたち一人一人に
「お父さん、お母さんの仕事を知っていますか?」
「どんな仕事ですか?」 と尋ねていました。

しのぶ君の番になりました。
坂本さんはしのぶ君に、自分の仕事についてあまり話したことがありませんでした。

何と答えるのだろうと不安に思っていると、しのぶ君は、小さい声で言いました。
「肉屋です。普通の肉屋です」
坂本さんは、「そうかぁ」 とつぶやきました。

坂本さんが家で新聞を読んでいると、しのぶ君が帰ってきました。
「お父さんが仕事ばせんと、みんなが肉ば食べれんとやね」

何で急にそんなことを言い出すのだろうと、坂本さんが不思議に思って聞き返すと、しのぶ君は学校の帰り際に、担任の先生に呼び止められてこう言われたというのです。

「坂本、何でお父さんの仕事ば普通の肉屋て言うたとや?」
「ばってん、カッコわるかもん。一回、見たことがあるばってん、血のいっぱいついてからカッコわるかもん…」
「坂本、おまえのお父さんが仕事ばせんと、先生も、坂本も、校長先生も、会社の社長さんも肉ば食べれんとぞ。すごか仕事ぞ」

しのぶ君はそこまで一気にしゃべり、最後に、
「お父さんの仕事はすごかとやね!」 と言いました。
その言葉を聞いて、坂本さんはもう少し仕事を続けようかなと思いました。

ある日、一日の仕事を終えた坂本さんが事務所で休んでいると、一台のトラックが食肉加工センターの門をくぐってきました。荷台には、明日、殺される予定の牛が積まれていました。

坂本さんが「明日の牛ばいねぇ…」と思って見ていると、助手席から十歳くらいの女の子が飛び降りてきました。
そして、そのままトラックの荷台に上がっていきました。

坂本さんは「危なかねぇ…」と思って見ていましたが、しばらくたっても降りてこないので、心配になってトラックに近づいてみました。
すると、女の子が牛に話しかけている声が聞こえてきました。

「みいちゃん、ごめんねぇ。 みいちゃん、ごめんねぇ…」

「みいちゃんが肉にならんとお正月が来んて、じいちゃんの言わすけん。みいちゃんば売らんと、みんなが暮らせんけん。 ごめんねぇ。みいちゃん、ごめんねぇ…」 そう言いながら、一生懸命に牛のお腹をさすっていました。

坂本さんは「見なきゃよかった」 と思いました。
トラックの運転席から女の子のおじいちゃんが降りてきて、坂本さんに頭を下げました。

「坂本さん、みいちゃんは、この子と一緒に育ちました。だけん、ずっとうちに置いとくつもりでした。ばってん、みいちゃんば売らんと、この子にお年玉も、クリスマスプレゼントも買ってやれんとです。明日は、どうぞ、よろしくお願いします」

坂本さんは、「この仕事はやめよう。もうできん」 と思いました。
そして思いついたのが、明日の仕事を休むことでした。
坂本さんは、家に帰り、みいちゃんと女の子のことをしのぶ君に話しました。

「お父さんは、みいちゃんを殺すことはできんけん、明日は仕事を休もうと思っとる…」

そう言うと、しのぶ君は「ふ~ん…」と言ってしばらく黙った後、テレビに目を移しました。
その夜、いつものように坂本さんは、しのぶ君と一緒にお風呂に入りました。
しのぶ君は坂本さんの背中を流しながら言いました。

「お父さん、 やっぱりお父さんがしてやった方がよかよ。心の無か人がしたら、牛が苦しむけん。お父さんがしてやんなっせ」
坂本さんは黙って聞いていましたが、それでも決心は変わりませんでした。

朝、坂本さんは、しのぶ君が小学校に出かけるのを待っていました。
「行ってくるけん!」 元気な声と扉を開ける音がしました。

その直後、玄関がまた開いて「お父さん、今日は行かなんよ!わかった?」 と、しのぶ君が叫んでいます。
坂本さんは思わず、「おう、わかった」と答えてしまいました。
その声を聞くとしのぶ君は 「行ってきまーす!」 と走って学校に向かいました。
「あ~あ、子どもと約束したけん、行かなねぇ」 と、お母さん。
坂本さんは、渋い顔をしながら仕事へと出かけました。

会社に着いても、気が重くて仕方がありませんでした。
少し早く着いたので、みいちゃんをそっと見に行きました。

牛舎に入ると、みいちゃんは、他の牛がするように角を下げて、坂本さんを威嚇するようなポーズをとりました。
坂本さんは迷いましたが、そっと手を出すと、最初は威嚇していたみいちゃんも、しだいに坂本さんの手をくんくんと嗅ぐようになりました。

坂本さんが、
「みいちゃん、ごめんよう。みいちゃんが肉にならんと、みんなが困るけん。 ごめんよう…」 と言うと、みいちゃんは、坂本さんに首をこすり付けてきました。

それから、坂本さんは、女の子がしていたようにお腹をさすりながら、
「みいちゃん、じっとしとけよ。動いたら急所をはずすけん、そしたら余計苦しかけん、じっとしとけよ。じっとしとけよ」 と言い聞かせました。

牛を殺し解体する、その時が来ました。

坂本さんが、
「じっとしとけよ、みいちゃんじっとしとけよ」 と言うと、みいちゃんは、ちょっとも動きませんでした。
その時、みいちゃんの大きな目から涙がこぼれ落ちてきました。
坂本さんは、牛が泣くのを初めて見ました。

そして、坂本さんがピストルのような道具を頭に当てると、みいちゃんは崩れるように倒れ、少しも動くことはありませんでした。
普通は、牛が何かを察して頭を振るので急所から少しずれることがよくあり、倒れた後に大暴れするそうです。

次の日、おじいちゃんが食肉加工センターにやって来て、坂本さんにしみじみとこう言いました。

「坂本さんありがとうございました。昨日、あの肉は少しもらって帰って、みんなで食べました。孫は泣いて食べませんでしたが、『みいちゃんのおかげでみんなが暮らせるとぞ。食べてやれ。みいちゃんにありがとうと言うて食べてやらな、みいちゃんがかわいそうかろ?食べてやんなっせ。』って言うたら、孫は泣きながら、『みいちゃんいただきます。おいしかぁ、おいしかぁ。』 言うて食べました。 ありがとうございました。」

坂本さんは、もう少しこの仕事を続けようと思いました。


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ある学校で、保護者の一人から、
「給食費を払っているのに、『いただきます』と子どもに言わせるのはおかしい」 というクレームがあった、との話を聞いたことがあります。

「なんという常識のない保護者なんだ!」 と片付けるのは簡単です。
でも、もしもこの保護者が、この話を知っていたとしたら、どうだったでしょう?

現在の食生活は、「命をいただく」というイメージからずいぶん遠くなってきています。

そしてその結果、食べ物が粗末に扱われて、日本での一年間の食べ残し食品は、発展途上国での、何と3300万人分の年間食料に相当するといいます。

私たちは奪われた命の意味も考えずに、毎日肉を食べています。
動物は、みんな自分の食べ物を自分で獲って生きているのに、人間だけが、自分で直接手を汚すこともなく、坂本さんのような方々の思いも知らないまま、肉を食べています。
動物だろうが植物だろうが、どんな生き物であっても、自分の命の限り精いっぱい生き続けたい、そう願って生きているんだと私は思います。

命をいただくことに対しての「思い」。

お肉を食べて 「あ~、美味しい。ありがとう」
お野菜を食べて 「あ~、美味しい。ありがとう」
そこに生まれる思いはどんな思いでしょう?

お肉を食べて 「うぇ~、マズッ!」
お野菜を食べて 「うぇ~、マズッ!」
そこに生まれる思いはどんな思いでしょう?

食べ物をいただくとき、そこに尊い命があったことを忘れずに、その命を敬い、感謝の言葉をかけてあげられる人に育ちましょう。

今日もまた、食べられることへの感謝の言葉、「ありがとうございます。感謝します。いただきます。」
食べているときの「美味しい!」という言葉。

そして食べ終わった後の、「あ~、美味しかった。ありがとうございます。ご馳走さまでした。」

という「食べられたこと」への感謝の言葉をかけてあげましょう。
もちろん、食べ残しをせずに。

食べ物が、あなたの体を作ります。
あなたの体に姿を変えて、あなたの中で生き続けます。
そして、体の中からあなたを精いっぱい応援してくれています。

あなたができる最高の恩返しは、たくさんの生き物たちから命のバトンを託されたあなたの命を、いっぱいに輝かせること。

喜びに満ちた人生を過ごすこと。

それが、あなたと共に生きているたくさんの命たちが、いちばん喜ぶことなんです。
みんなの分まで、命いっぱいに輝きましょう。

…これが、私が教師として、プロとして、目の前にいる子どもたちやその保護者に伝え続けていきたいメッセージです。




今日は、ベテランズ・デイ(Veteran's Day復員軍人の日、または退役軍人の日)です。

1918年11月11日の11時、追い詰められたドイツが休戦協定に調印したことにより、公式に戦争が終わりました。
これに伴い、1919年 第28代目の ウッドロウ・ウィルソン大統領Thomas Woodrow Wilson)によりアメリカで初めて祝われ、1938年からアメリカ全土の休日になったそうです。

制定当初は、第一次世界大戦の休戦記念日だったのですが、1954年に「休戦記念日」から「復員(退役)軍人の日」と変更し、「すべてのアメリカ退役軍人の日」となりました。

この日は、各地域で行われる記念祝典に出席したり、パレードに参加したり、近所のお墓に花を添えたりします。
また、バージアニア州アーリントンにある国立墓地および、戦没者慰霊施設の アーリントン国立墓地では、「無名戦士の墓」で慰霊祭が行われ、毎年11月11日 午前11時に大統領が「無名戦士の墓」に花輪を供えるのです。


そんなメモリアルな日ですが、相方はいつものように仕事。私は、相方の仕事の手伝いでした。(笑)




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