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プロフィール
HN:
りんでぃ
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性別:
女性
職業:
スウィング ダンス インストラクター
自己紹介:
 東京でスウィングダンスのインストラクターとしてレッスンやイベントを開催していました。2012年、結婚の為ボストン郊外のNorth Shore へ世界一臆病な黒猫 ミキティと共に移住。

 ここではアメリカでの生活、ダンス事情、ミキティの様子、ふと思ったことなどを綴っていきます。
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選挙権」からの続きです。
長いです。(すみません、、、)


アメリカ大統領選挙。
まず、立候補は以下の条件を満たしていれば誰でも立候補できます。

‐ 米国生まれである事(帰化者は不可)
 14年以上アメリカに住んでいる事 
 年齢35歳以上である事



アメリカにも幾つかの政党がありますが、大抵は民主党 対 共和党になっています。
今年の場合は、民主党のバラク・オバマ現大統領(Barack Hussein Obama, Jr.)と共和党のミット・ロムニー(Mitt Romney)立候補。
日本では、各政党の代表が総理大臣候補となりますが、アメリカの場合は違い、一般の人々が直接大統領を選ぶのではなく、大統領を選ぶための大統領選挙人を選ぶ「間接選挙」という方式なのです。
「予備選挙」→「全国党大会」→「一般有権者投票」→「大統領選挙人投票」といくつも段階があるのです。


1. 1月から6月頃 「予備選挙」
各州で全国党大会に進む権利のある代議員を選出する選挙のこと。

「私は○○さんを大統領候補者として支持します」公言している代議員を、一般有権者の投票によって選ぶのです。(州によっては「党員集会」と呼ばれる話し合いで決めるところもあります)
この代議員は、各候補の支持者や支援団体の代表者が主です。

代議員は、各州の人口によって人数が決まっており、その州によって”予備選挙で代議員を○人まで出して良いですよ”と決まっています。
例えば、今年の予備選挙の代議員選出人数で一番多い州はカリフォルニア州の172人。反対に一番少ない州(準州以外)はニューハンプシャー州の12人。因みに、私の住むマサチューセッツ州は、41人。こんなに差があるんですね~。


そして、現職大統領が出馬表明すれば、その党は予備選挙を実施しません。
その為、今回オバマ大統領は予備選を勝ち抜く必要がなく、今年の予備選挙=共和党の予備選挙と言う訳です。

そして州によって 法律も違うアメリカは、各州の予備選挙の方法が違い、共和党のには共和党員のみ参加できる州もあれば、リバタリアン党やアメリカ緑の党などの他党でも無党派でも誰でも投票できる州もあ るんです。


2. 7月から8月頃 「全国党大会」
予備選挙で選ばれた代議員の投票によって、各政党の大統領候補副大統領候補 一人ずつを選ぶ選挙のこと。
この全国党大会も、民主党と共和党で選出方法が違うのです。あくまでも無理やり統一しないのが、個人主義のアメリカなんですね。


3. 11月 「一般有権者投票」 (これが今日 11月6日)
こうして9月から、やっと大統領選挙のための 一般有権者投票(別名 一般投票、いわゆる本選)の選挙活動が始まるのです。
日本の選挙活動でも、たまにちょこっと敵軍をいじめる言い方をしている様ですが、アメリカの選挙活動はそんなもんじゃありません!

テレビでもラジオでもCMを使って、相手候補者の批判しまくりの悪口言いっぱなし。自分が(自分の所属する党が)目指している政治を話すよりも、相手を批判することに全力全身注いでいるかのよう。完全に「この人はこんなに悪い事やってるんだ、こんなに悪い人なんだ。だからこいつを大統領にしない方が良い」という洗脳ですね。
ロ ムニーさんは、始めからオバマ大統領の悪口で突っ走っていましたが、オバマ大統領は「そんな事はしたくない。悪口を言いあったって何も始まらない」とでも言うように始めはロムニーさんの批判をしていなかったのですが、最後の方になると切羽詰まったのかどうか、悪口言いまくってました。(苦笑)

そんな2012年の一般投票は、オバマ現大統領の勝利でした。
選挙活動の始めの頃はオバマ現大統領が優勢で、その後ロムニーさんも巻き返していたのですが、自らを「伝統的なキリスト教倫理と民間企業の政党」と位置付けている共和党の代議員が、

「人工中絶は、神の行為に反 しているから絶対に反対。例えそれがレイプされてできてしまった子供でも、神は意味を持って子供を授けてくれたんだから、それを中絶させてはいけな い!」

と公の場で言った事で、ガラッと変わりました。
もちろん、女性全体やレイプ被害者を持つ家族から「自分がレイプされた経験がないから、そんなことが言えるんだ!レイプされてできた子供を育てていく辛さがわかるのか!!」と批判の嵐です。← 当たり前だ!
ロムニーさん自身は、「あれは彼の個人的な意見で共和党全体の意見ではない」と慌てて訂正したのですが、”時すでに遅し”ですね。日本でもアメリカでも、失言問題は大きいですね。


さて、オバマ大統領の勝利といっても、決してこれでおわりじゃないんです。
一般的に「一般投票で次期大統領を選ぶ」と思われがちですが、正式には「一般投票で、次期大統領を選ぶ大統領選挙人を選んで」いるんです。けれども実際は、投票用紙に大統領候補者の名前が記名されていて、そこにハイライトを付けるだけ(らしい)なので、一般有権者は選挙人を選んでいる意識は全くなく、自分が大統領を選んでいる意識なのだそうです。

アメリカでは11月の一般有権者による投票及び開票の後には、12月に各州の大統領選挙人による投票、1月に大統領選挙人による投票を開票。そしてやっと、大統領および副大統領当選者が正式決定するのです。ややこしいですね~。


4. 12月 「大統領選挙人投票」(2012年は、12月17日)
大統領選挙人(=選挙人)というのは「大統領を選ぶ権限のある人」のことで、州ごとに人数が違います。

選挙人の数は、それぞれの州に属する下院議員(日本の衆議院)と上院議員(日本の参議院)を足した人数。
例えば、下院議員の多いカリフォルニア州から選出される選挙人は55人。反対に、下院議員の少ないアラスカ州などは3人です。それも、政党に関係なく決められるのではなく、カリフォルニアの場合は、民主党派の選挙人55人。共和党派の選挙人55人の名簿が作られます。

選挙人の選出方法は特に決まりがなく、各州それぞれのやり方で選びます。政党の氏名や投票で選ばれるそうなのですが、一般州民の他に州の選出公職者、党指導者、あるいは大統領候補と個人的または政治的につながりのある者などが殆どだそうです。
そして、選挙人は自分の好きな人に投票するのではなく、その州において勝利した大統領の候補が、その州の選挙人全員を、自分の得票とすることができるようになっているのです。

つまり、今日行われた一般投票では

カリフォルニア州 - 60%の票を獲得し、オバマ現大統領が勝利
テキサス州 - 57%の票を獲得し、ロムニーさんが勝利

カリフォルニアの選挙人は、55人。本選ではオバマ現大統領が勝ったので、「大統領選挙人投票」では55人全ての票がオバマ大統領に入ることになるのです。オバマ大統領に投票しなかった40%の意向は、無視されてしまうのです。
テキサスの選挙人は、38人。本選ではロムニーさんが勝ったので選挙人の38票は全てロムニーさんに。ロムニーさんに入れなかった43%の意向は、無視されるのです。

そして、12月17日に迎える「大統領選挙人」の投票当日。
カリフォルニアでは民主党が勝ったので、民主党派の選挙人55人が投票を行い、共和党派の55人は用済みで何もしないのです。
テキサスでは共和党が勝ったので、共和党派の38人が投票を行い、民主派の38人は仕事無しと言う訳です。
勝った方の選挙人は、投票の前に「自分の所属する政党の候補に投票する」と誓約書に署名させられるそう。そのため、誓約した候補にきちんと投票するんだとか。でも過去にたった1人だけ、裏切って敵党に投票した人がいるそうです。(笑)

こうして投票されていき、選挙人の総定数は538人の過半数以上である270人以上獲得した人が、正式に次期大統領として当選するのです。

しかし例え本選で最も多く票を獲得しても、必ずしも大統領選挙人投票で勝利すると言う訳ではないそう。大抵の場合は、本線の勝利=大統領選挙投票での勝利となるのですが、過去に3回だけ逆転されたことがあったそうです。

最近では、2000年の大統領選。
一般投票で約5100万票を獲得したアル・ゴアさんは、約5046万票を獲得したジョージ・W・ブッシュに(あえて”さん”つけにはしません!むふっ!)勝利したはずだったのですが、大統領選挙人投票ではブッシュが逆転し、たった5票差でジョージ・W・ブッシュ 前大統領が勝利したのです。この勝敗を決めたのは、25人の選挙人をもっているフロリダ州だそう。
フロリダ州がゴアさんに入れていれば、9.11の同時多発テロもイラク戦争もなかったと言われています、、、。 まあ、もちろん後付けの因縁ですが、しかしこの大統領選挙人投票は、曲者です。


ここまで話すと、「アメリカ国民が大統領を選んでいると言っているけれども、選んでいないような気が、、、、」してくるのですが、この大統領選挙人投票はあくまでも過去のシステムがそのまま残ったもので、形式的のみ。
実際には、選挙人はどの候補に投票するか事前に公表しており、この選挙人は一般有権者投票で勝利した政党から選ばれた人達。
この一般有権者投票は、代議員が投票しているわけで、代議員は一般有権者が直接投票するので、国民が大統領を選んでいると言えるそうです。

一般人が代議員を選ぶ
   ↓
代議員が大統領候補を選ぶ
   ↓
代議員が選出した候補者の中から一般人が選挙人を選ぶ
   ↓
選挙人が大統領を選ぶ
   ↓
大統領決定
  ll
一般人が大統領を選ぶ

やっぱりややこしいですね~。


なぜこんなに複雑かと言うと、一つは「人口が多いから」。人口が多いので、1票1票数えると大変です。二つ目は、アメリカが建国されたときには、まだ一般市民による選挙、民主主義と言うのが信用されておらず、エリートの人々に改めて協議してもらう、という仕組みだった名残だそうです。
なんか、面倒くさい。やっぱり私は選挙権、要らないです。(苦笑)




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