今日は、相方の仕事のタウンミーティングについていきました。
タウンミーティングと言うのは、簡単に言うと「その町で規制されていることを、お願いしてやらせてもらう事」です。
相方の場合。
例えば小さな規模の建築の場合は市の許可は要らないのですが、ある程度の規模になると市の許可が必要になります。
今、
Saugus(
ソーガス)にある古い家を購入し、コンドミニアムを立てようと計画があります。この場合は、市の許可が必要となる規模のようです。
しかし前回のタウンミーティングでは、怖いおじいちゃん達に「今、ソーガス市に必要なのはコンドミニアムじゃなくて、1軒屋だ!」と却下されてしまいました。
タウンミーティングは月1回しか開かれない為に、翌月まで”説得できる内容”を考えるか、”許可してもらえる代案”を考えるかです。
相方達は、”コンドミニアム1棟ではなく、1軒屋を何軒か建てる”と言う案に変更したのですが、規制の範囲内で立てようとすると、樹齢何十年の立派な木を切り倒さなければならなくなります。
それは出来るだけ避けたいので、今回のタウンミーティングで”木を切り倒さなくても済むように、建物を建てる箇所を数インチ程ずらさせて欲しい”と言うお願いをしに来たのでした。
結果的にはこの案が通り、木を切り倒さなくてすんだのですが、ここに至るまでに何ヶ月とかかり、その間にも向こうの意見を変えさせるような理論的な案や理由を、幾つも考えてきたそうです。
この決議をするのは、80歳代くらいのお爺ちゃまを代表にした市の議員5人。
自分にも、市にも不利がないように考え、この頭が固いような5人を説得するのは本当に大変な事ですよね。
相方達の他には、「サンドウィッチショップの看板を歩道に置かせてほしい」と来たおじいちゃん。
しかし残念ながら、却下されてしまいました。
「看板を歩道に置く」 → 「通行人がぶつかったり、風で飛ばされて通行人に当たる可能性もある」 → 「そうなると、市が訴えられる」と言う事だそうです。
日本では自分が歩いている時に何かにぶつかったりすると、「バカだなぁ。ちゃんと前を見て歩いていないお前が悪い」と、自分の不注意だったから、となりますよね?でも、裁判の国アメリカでは、「人がぶつかるかもしれないところに置くお店が悪い。そして、それを許可した市が悪い」となるのです。
何年も前に起こった事件を思い出します。
あるお婆ちゃんが、マクドナルドのドライブスルーでコーヒーを買った後、自分の腿の間に置いたまま運転していました。そしてカーブを曲がった時に、そのコーヒーがこぼれて火傷を負ってしまったんです。
そのお婆ちゃんは、「『コーヒーが熱いから、気をつけて』とカップに書いてなかったから、自分は火傷を負った。マクドナルドのせいだ」とマクドナルドを訴えたのです。
この事件は、たまたまマクドナルドが勝ち支払いの義務はなかったのですが、マクドナルドはそれでも慰謝料として何百万と言う金額をお婆ちゃんに払ったのでした。
これにより味を占めた人々は、自分もお金がもらえるかもしれないと、どんなに小さなことでも企業を訴えるようになっていきます。
この件に関してはマクドナルドが裁判に勝ったのですが、似たような事件で告訴された側(企業や市、公共施設など)が裁判に負けて、多額の支払義務を被ったケースも少なくありません。
このサンドウィッチショップの看板の事も、この裁判の事もアメリカならではですよね。(笑)
そんな社会勉強(?)をした後は、相方兄嫁のバースデーディナーに招待されました。
今回ばかりは、何故か、どうしてだかパーティーではなく、相方兄家族+相方兄嫁のお姉さん家族+そして私達の3家族による、バースデーディーナーだけでした。
タウンミーティングから直接レストランへ行った私達と相方兄は、1番のりで到着。しかし、いくら待っても他の人達が着きません。
相方兄弟が仕事の話をしている間にボ~っと待っていると、1時間ほどたってようやく主役が登場。なんと、相方兄が選んだ誕生日プレゼントがあまり良くなかったらしく、交換に行っていたそうです。あはははー。(笑)
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